静岡県中部 島田市に、13代、300年続く佐京園があります。左京園では、ほっとするお茶作りを大切にしながら、深蒸し茶を作っています。
自園茶畑のすぐ横を通るSLの前で、記念撮影。園主の裕さん、朗らかに笑う元気な奥さん、そして息子の裕一郎さんは、イケメンですね!
佐京園のある「金谷」地区は、SLの町としても有名ですが、昔から茶人にも愛された志戸呂焼(しとろやき)でも知られています。実際、茶畑に案内をしてもらうと、茶畑横に、倉庫にしては妙に立派な、瓦屋根の佐京園の小屋がありました。
20年ほど前の園主の手作りだそうです。この茶畑のあるエリアが志戸呂焼の産地で、鉄分を多く含んだ土質ゆえに、固く締まった瓦がたくさん作られた地域なのだそうです。
園主の裕さんは、ぼくとつとした雰囲気を持ちながら、実はとても好奇心旺盛な方。
お茶をやっていて何がいちばん楽しいですか?と伺うと、「自分たちで作ったお茶を、お客さんに届けて喜んでもらうこと。美味しいって言ってもらえると嬉しいですよね。」と、にこにこして話してくれます。
<佐京園 お茶の特徴>
飲んで「ほっと」感じるお茶作りを目指し、生葉本来の香りを活かすことを心がけています。また、急須に目詰まりしないように、あまり茎を取り外さない仕上げをしています。
佐京園の茶畑は大きく7つに分かれていて、それぞれ土質や環境(畑の斜面の向きや標高の違い)によって生葉の個性が違うのだそうです。
そのため佐京園では、茶畑ごとに7種類の深蒸し茶として商品化しています。
こちらの写真の場所は「優遊」というお茶が採れる茶畑です。鉄分が多く粘土質で、お茶だけでなくミカン等も濃厚な作物が出来るようで、一見平地に見えますが、すぐ脇は崖になっています。
他にも、SLが脇を通り抜ける茶畑は、傾斜で日照時間が少ないのですが、その分天然の甘さや山特有のお茶の香りがより高く引き出されています。
佐京園のお茶は、山間地のお茶が持つ、さわやかな風味も感じさせる深蒸し茶で、きめの細かい滑らかさがありますね。