Q.素朴な疑問だけど、『お茶』ってなあに?
A.「お茶」には、大きく2つの意味があります。
1 .「お茶=飲み物全般」
ハーブ類、野草類などの植物を乾燥した(またはフレッシュな)飲み物、「○○○ティー」「○○○茶」と呼ばれています。
主には、ミントやローズ、ルイボス等の海外から輸入されるハーブ類と、どくだみやカワラケツメイ、びわなどの国内で昔から飲まれている野草類があります。それぞれに、何かしらの成分が含まれていて、体調に合わせて、またはお好みで利用します。
2 .「お茶=ツバキ科の植物から作られた飲み物」
ツバキ科の常緑種「カメリア・シネンシス」という植物を「チャの木」と呼び、その葉や芽、茎を使って作る飲み物を、「お茶」と呼びます。
製造方法を変えることで風味や味わいに大きな差を作り出せるのが、一般的なハーブ類との大きな違いになります。
*緑茶・烏龍茶・紅茶・発酵茶(プーアル茶)など、全てチャの木から作られています。
日本国内では緑茶の生産が多いため、『お茶≒緑茶』と言う意味で使用されますが、最近では烏龍茶や紅茶、プーアル茶や白茶など色々なお茶が作られるようになり、私たちの暮らしに合わせ、新たに広がる気配を見せています。
世界中でチャの木から作った飲み物が好まれる理由とは?
世界中の多くの人が、このチャの木から作られた飲み物を利用する理由は、他のハーブ・野草類は、ただ乾燥させ素材の味を楽しむ飲み物であるのに対して、チャの木は製法次第で様々な風味や色合いを作りだせる、多機能・多様性のある植物だからだと考えられます。
●お茶は、世界最強のハーブティー
身近な日本茶よりも、ローズやレモングラス、ルイボスやどくだみ等のお茶の方が、何かしら健康的で身体によい成分が多く含まれているような印象はありませんか?
でも実際は、茶の木の持つ成分は他の野草以上に豊富であったため、長い年月をかけ嗜好性に合わせてバリエーションを増やしながら世界中に広がって行きました。
現在では、イギリスの紅茶やインドのチャイ、ミャンマーのラペソ―など、世界の「地域の特徴・文化」を表現するのに欠かせない存在となっています。
●機能性+柔軟性
このように改めて見てみると、同じ植物から出来た飲み物が行く先々で独自の茶文化を作り、それが現在まで続いているということがとてもおもしろい。
機能性の高い飲み物であると同時に、暮らしに根付いた楽しみ方まで、チャの木という植物の魅力は計りしれません。
その世界のお茶の中でも、日本のお茶ほど複雑に、そしてデリケートに作られたお茶はありません。
次は、日本茶の歴史と合わせて、日本茶の魅力をお話ししていきますね。
・世界でお茶が愛される理由